何を作っているの?
当社製品について
次々と発売される新しい電気製品やスマートフォンなどの情報機器。これらの電子機器に必要不可欠な部品が「プリント基板」です。1994年、マイクロクラフトは革新的なアイデアでプリント基板検査装置「EMMA(エマ)」を開発。EMMAは登場すると同時にその精度の高さと検査スピードの速さで世界の注目を集めました。
さらに2000年代からは、オンデマンドでプリント基板に文字を印刷するインクジェット印刷装置の開発にも着手し、誰でも簡単かつスピーディに印刷できるインクジェット印刷装置は製造現場に革命をもたらしました。ここではこれらの主力製品についてご紹介します。
そもそもプリント基板って?
プリント基板とは、パソコンや携帯電話などの電子機器に使用されている部品の一つです。 一般的には、集積回路、抵抗器、コンデンサー等の電子部品を表面に固定し、その部品間を配線で接続することで電子回路を構成する板状またはフィルム状の部品です。パソコンを自作した経験のある方はメモリーやマザーボード等を手にしたことがあるでしょうから、すでにお馴染みの部品かもしれません。
プリント基板の製造のしくみ
ここで、プリント基板の製造のしくみを簡単にご説明します。プリント基板の複雑な配線パターンは、まずフィルムに焼き付けられます(A)。そして、まだ集積回路等の電子部品が載っていない状態のプリント基板は「ベアボード」と呼ばれます(B)。この段階でパターンが正しく焼き付けられているかどうか検査を行う必要があります。
高密度な配線のベアボード
ベアボードの配線は非常に複雑で細かいので、パターンの欠けやショートが起こりやすく、それはとても肉眼で確認することができません。しかし、不良品のベアボードは商品になりませんので不良箇所が無いかどうかを検査する必要があります。そこで登場するのが、EMMAです。
ベアボードをムービングプローブで検査
EMMAはミクロン単位で配線されたパターンを「ムービングプローブ」と呼ばれる可動式の針でチェックしていきます。独自に開発したムービングプローブが高速に移動して、ベアボードの検査を両面同時に行います。
登場から瞬く間に世界的ベストセラーへ
当時、ムービングプローブ方式のプリント基板検査装置は画期的な製品で、その検査スピードと精度の高さが高い評価を受けました。その後、様々な改良や新モデル開発など研究開発を積み重ねていき、今やエマシリーズは全世界に1,900台以上の出荷実績があるトップブランドとなりました。
手間とコストがかかる従来の印刷工程
エマと並ぶ主力製品が、オンデマンド・インクジェット印刷装置「CraftPix(クラフトピックス)」です。通常、ベアボードの表面には文字や図柄などの情報が印字されます。一般的な印刷方法は専用の道具を使った職人作業ですが、これは熟練を必要とするため非常に手間とコストがかかります。
高速・高精細に印刷できるCraftPix
しかし、CraftPixなら印刷ヘッドからインクを直接基板に射出するので高速・高精細な印刷が可能。専用の道具も不要で、誰でも簡単かつスピーディに印刷できます。CraftPixはプリント基板の印刷工程を高度にデジタル化することで、工程の短縮とコスト削減、そして環境負荷の軽減までも実現しました。
インクの種類や印刷対象も幅広いインクジェット分野
お客様の使用目的でインクの色や種類は変わってきますので、CraftPixは様々な種類のインクに対応できるよう設計されています。また、印刷対象はベアボードに限りません。ステンレスやアルミニウムなどの金属板の表面をエッチング(腐食)させ、彫り込まれた凹箇所に塗料を入れて印刷する銘板印刷の需要が高まっています。
当社製品は様々な産業分野の企業に納入実績があります。(※順不同、敬称略)
- 株式会社東芝
- パナソニック株式会社
- ソニー株式会社
- 富士通株式会社
- 日立化成株式会社
- その他多数